江島と出会ったのは30年ほど前。全国の島にバイクで渡ることに夢中になっていた頃、五島列島行きのフェリー埠頭で江島行きのフェリーを発見。
どんな島なんだろう。興味津々。
しかし当時のツーリングマップは江島、隣島の平島は空白部分。ネットも普及していなかったので何も情報が得られませんでした。
ただ地図にも載っていないミステリアスな島として記憶の片隅に残りました。

その後10年ほど、江島のことはすっかり忘れ、屋久島、八丈島、礼文島などメジャーな島めぐりに明け暮れ、いよいよ離島ネタが尽きかけた頃、ネットで「離島」「国境」「秘境」などをキーワードに島を物色中「江島」と再会しました。
しかし地図を見て愕然 フェリーで渡れるのに走る道がない!!
うーん… またまたお蔵入りへ…
2018年3月、たまたまついていたテレビの番組で江島を紹介しているではありませんか。
あっ!あの島だ!
番組では高齢化が進む島の現状や問題を取り上げ、そんな島を元気にしたいと奮闘する女性を紹介していました。

どこまでも青く澄んだ海、緑が眩しい森、自然の宝庫、楽園といった言葉が似合う。
しかし現実は高齢化で人の姿は見かけない。森は猪が我がもの顔で走り回り畑を食い尽くし、台風で倒れた木々はそのまま…
その女性は、華奢な体にオレンジ色の鮮やかなつなぎ服をまとい、力仕事から羊の世話、更に民泊の運営など一人でこなしていく。祖先が生活してきた島が消滅の危機にあることを危惧し島に戻り、様々なアイデアと行動で島の活力を取り戻そうと一生懸命な姿に圧倒されました。
その日から「江島」が頭から離れなくなりました。