隙間時間

離島(長崎県江島)の活動を休止して二年が経過した。

昨年、佐世保でいろいろ模索したが状況は変わらず

依然、時間は止まっている。

名古屋での生活が落ち着くにつれて、島が薄れてきた感じがして、寂しい…

 

コロナが落ち着き、ドローンとライブサポートを中心にした毎日が過ぎていく。

ドローンは、島で羊追いとして活躍する日のための操縦技術を維持しなくてはならないので、最低週に一回は飛ばすようにしている。

最近は、ドローン練習場近くで知り合った“人の繋がり”から、フライヤーなどに掲載するワンショット空撮の依頼が入ることもある。ローカルでゆる〜い仕事。これくらいが一番楽しい。

近くで畑の世話しているご夫婦、収穫した筍を引き取っていただくお店のスタッフなど…

組織に属さない今、人との繋がりが大切なことを身を持って感じる。

   

毎日の行動はパターン化してきた。

隙間時間もはっきりしてきたので、この時間を利用して何か活動ができないかと思っていたところ、名古屋市のある募集に目が留まった。

「災害ボランティアコーディネーター」

災害発生時に、ボランティアの受付などをするボランティアセンターを運営するのが主な任務。名古屋市は今年、水害が発生した佐賀県から要請を受け、コーディネーターを現地へ派遣している。

平時は各自治体単位のボランティアセンターに所属して、防災に関するボランティア活動をするもの。

江島は台風が当たり前のように通過する場所。3年ほど前、滞在中に台風が直撃、特別警報、避難レベル4が発令された経験がある。

そんなことから、コーディネーターとしての知識と経験を積めば、島で役に立つかもしれないし、ドローンの活動の場が見つかるかもしれない。

さっそく受講を申し込んだ。

  

講習は3日間。受講者は50人ほど。男女半々くらいで、若い大学生から現役を退いた年齢の方など様々。

授業は、災害対応NPOで活動している方の講義や、課題を班ごと検討発表したり、ボランティアセンターの模擬演習など朝から夕方までびっしりとあった。

大学生と同じテーブルで議論を交し、久しぶりに刺激を受けた。

無事3日間の講義を終え、「なごや防災ボランティアネットワーク昭和」に登録、

先日、名古屋市から修了証が送られてきた。

まだ隙間時間はたっぷりあるので、他にも活動の場を広げていきたいと思う。

慌ただしい

先日の富山に続き、同じミュージシャンのサポートで長野県飯田市へ。

二夜連続ディナーショー。

初日、ミュージシャンの彼は午後4時まで三河地方で演奏の仕事があるので、終わり次第、長野へ向かうこととした。

長野のディナーの開場は午後6時30分、開演は午後6時50分

編成はピアノ、ベース、ドラムにボーカル

移動時間は2時間30分。結構タイトなスケジュールだ。

ステージにはグランドピアノがあるのでギリ到着でもなんとかなる。

と、考えていた。

   

数日前、主催者から「シンセサイザーを使って欲しい曲目があるので持参して欲しい」と依頼があった。と彼から連絡。

え〜っ? セッティングの時間を考えると開場時間には間に合わないよぉ。

え〜っ え〜っ?

とやかく言っていても始まらない。少しでも早く出発できるようにするしかない。

      

三河の仕事は音楽教室の発表会なので時間は流動的。早く終わることを祈って裏口に車をつけて待機。交通情報をチェックしたら

げっ!予定してる高速道路の入り口が集中工事のため渋滞している…

どうもパターンが悪いぞ。

そんなこんなしていたら、早く終わりそうと連絡、その10分後には彼が裏口に姿を見せた。

予定より30分も早い午後3時30分に出発。ナビの到着時間は午後5時50分。

渋滞を回避して高速道路へ。

 

途中トイレ休憩をとって午後6時過ぎには会場に到着。

セッティングと音調整

無事本番が始まった。

翌日は、本番前に「ほぼ皆既月食」を見る余裕もあった。

二日間のパーティーは盛況のうち無事終了。

      
長野県は過去にも何度かサポートでお邪魔しているので、主催者側のスタッフさんとも顔馴染み。

いつ来ても自分みたいな下っ端スタッフにも気を遣ってくれ感謝に絶えない。

今回も気持ちよくお手伝いができた。

片付けを済ませスタッフさんに挨拶、夜の高速道路を余韻にしたりながらのんびり愛知県へ。

 

達成感のある楽しい二日間だった。

(11月18日〜19日)

鍵がない

車と家の鍵は分けている。

その日は車でコストコへ。どこにも寄らず直行直帰で自宅に戻った。マンションの入り口でバックの中に手を入れたら

ん?鍵がない…

家の鍵以外にも自転車や実家の鍵が付いて結構ジャラジャラしている鍵束が消えた…

小ぶりなバックの中には財布と手帳しか入っていないので、どこかに入り込むことなない。

   

その瞬間、数年前の悪夢を思い出した。あの時も鍵がないのに気がついたのはこの入り口だった。

結局その時は色々探しても見つからなかった。

こそっとスペアキーを作ろうとしたら、バレて娘が激怒した。

頭にきて

「そんなに責めなくてもいいだろ。俺の責任だから全部替えるわ」

って啖呵切ってシリンダーから全部取っ替えたら約10万円程かかった。

再度取り替える経済的負担より、また鍵を紛失した→ボケた。と思われる事への心理的恐怖が押し寄せる。

落ち着け、落ち着け…

玄関を出てからの行動をおさらい。コストコではカバンを開けてないので落としようがない。そうなるとマンション敷地内か車中に絞られる。念のためコストコに電話したが鍵の落とし物はなし。

車の中が一番怪しいが、シートの下や荷室を隈なく探してもない。ない。ない。

そうだ。

鍵をかけたら、そのまま鍵をカバンの中に納める動作をルーティーンとして守っていたが、この時は車の装備品を手に持っていたので、鍵は手に持って移動していたことを思い出した。

怪しいのは車。

何回も探した荷室の収納スペースをもう一度確認。やっぱりない。

その時、収納スペースの横に並ぶように凹んだスペースがあることに気がついた。

何のためのスペースかわからない、幅5センチほどの凹みが、上から見えないところまで続いていた。

手を入れると、冷たい金属が…

あったぁ!!

そっかぁ。手に持っていた荷物を下ろした時に、鍵をポンと横に置いたんだ。そして置いたことを忘れてそのまま車を走らせた。鍵は凹みの中を滑って見えないところへ…

うーん…

置いたことを忘れたということは健忘症というのか、老いというのか…

やばいぞ

またやらかすかもしれない。

そういえば昔、ライブの機材を下ろした直後に車の鍵を落としたことがあった。

その時は運よく交番に届いていたので、何事もなかったが、もし遠征中にそんなことがあって鍵が見つからなかったら…と思うとゾッとする。

何か対策をしなくてはいけない。

   

ということで、これを購入した。

Apple AirTag

これを鍵束につけておけば、携帯の「探す」アプリから鍵のありかがわかる。

これで今回のような騒ぎはしなくても済む。

費用は一つ5千円ほどかかるが、高額な鍵の交換費用、発見までの狼狽や大騒ぎ、を考えると安い買い物と思う。

このタグは悪用(無断で人につけるなど)対策もそれなりにできているので安心した。

   

年齢を重ねると誰でも衰えてくる部分は確実にある。

それを補うグッズもたくさんあるので、意地を張ることなく素直に使っていこうと思う。

ももクロ

週末、恒例のNHKのど自慢バンドメンバーのサポートで富山県黒部市へ

黒部市市政施行15周年の記念大会

ゲストは、んっ?

演歌じゃない。

なんと、ももクロと松崎しげるさん

コロナの影響で中止していた予選会のバンド演奏は久しぶりに復活した。

楽器の設置が終わり、ミュージシャンが舞台に上がっている間はやるこがない。

この隙間時間を利用して会場から車で30分ほどの親不知海岸へいくことにした。

車を走らせると、綺麗な風景が続く。風光明媚な富山を実感した。

車を停めて写真をとっていたら、しつこくカアカアと鳴いていたカラス

近寄って写真を撮ったら静かになった。(嘘みたいな本当の話)

国道8号線を北へ、新潟県に入ると岸壁沿いにトンネルや洞門が続く。

断崖絶壁にへばりつくように走る国道を進むと、海の上に迫り出している北陸自動車道が見えてきた。

断崖を走る国道もすごいが、海の中に建設された橋梁の上を走る北陸自動車道は迫力があった。(北陸自動車道は迫力に圧倒され写真を撮るのを忘れてしまった。)  

親不知インターを過ぎたところにある海岸に降りられる道の駅。

この海岸には翡翠があるのでカゴを持って探す人が多くいた。

青空と白い浜が綺麗だったが、あと何日もすると暑い雲に覆われる冬がやってくるのだろう。

     


日曜日

ホテルから綺麗な山が見えた。

会場は黒部国際文化センターコラール

無観客ではないが、入場者を制限しているので会場周辺は静かで落ち着いている。

ただ、ある場所はピリピリした雰囲気が…

そう。今日のゲストのももクロ対策。

入り時間が近づくと、多くのスタッフが周りを警戒。

ももクロは観光バス、松崎しげるさんはタクシーでやってきた。

そんな中でカメラを構えれば出禁になってしまうので写真はなし。

落ち着いてからパシャリ

本番が始まったので、車の中で昼ごはん

富山名物ますの押し寿司

(「検温済み」シールは、会場入り時に検温した証。上着に貼ると擦れて剥がれるので太ももに。これがパス券を兼ねている)

本番が終わるとももクロが出てくるので、またピリピリモードに。

それを横目に、搬入口に車を移動させる。

本番が終わり、30分ほどのゲストタイムが始まった。

拍手があり終わったのを確認して舞台に向かうと、ももクロの黄色の子とすれ違った。

たったそれだけのことだけど、おじさんはなんか嬉しい。

気分よくして撤収作業。

    

帰り道、魚津市の金太郎温泉に浸かり、名古屋に向かった。

高速道路では新車の前車追従運転モードにしたら楽ちん楽ちん。

便利で安全。使わな損。

のど自慢サポートの次回は来月。下田市。ちょっと行きにくい場所。

色々な土地へ行けるので楽しいんでやってる。

(11月12日〜14日)

全国で二番目

4日目は長野県から名古屋へ

今日は予定していた志賀草津道路が凍結で通行止のため、国道299号線麦草峠をメインとした。

339キロ、7時間39分。 

天気は快晴。気温8℃

 

出発前に荷物をバイクに積んでいたら、浴場であった上田西高校のサッカーメンバーが通りがかり、元気に挨拶してくれた。

気持ちのいい清々しいメンバーだ。

(後日ネットで調べたところ惜敗。今後に期待。)

今日も快晴、やや風が強い。

コロナ自粛明けの土曜日なので、バイクが多い。

 

長野インターから県道35号線へ

片側一車線の山道。

長野市が一望できる。 

名もない県道だが、カーブやストレートが混在するいい感じが続く。

20キロくらい山の中を走ったが、車は少なくバイクとは一台も遭わなかった。

山を下ると、あのサッカー兄ちゃんたちの街、上田市に入った。

一日目に走った軽井沢に抜ける爽快な道を暫く走行。

浅間山が見えるこの道はバイク族(族といっても反社ではない。お◯さん集団)が多い。

二日目の凍てつく寒さだった群馬の金精道路のようなマニアックな場所は一人が多いが、メジャーな観光地は集団が多い。

やはり極めていくと、周りがついて来れなくなるのか、それとも自らが周りを排除するのか…なんて考えながら小諸市内へ

 

街を過ぎ、八千穂高原から麦草峠につながる国道299号線に入ると、一気に山道になった。

八ヶ岳を横断する国道でタイトなコーナーが続き二輪に限らず四輪にも人気が高い。

ドリフト族がつけたのかタイヤのブラックマークがコーナーに多く付いている。

麦草峠は国道の中で全国で二番目に標高が高い。ちなみに一番は国道292号線(志賀草津道路)の渋峠。今日、通行止で行けなかった志賀草津道路の渋峠だ。

ほとんど交通量はなかったが、麦草峠手前でバイク族が前に走っていたので後ろに着くのを嫌って休憩場に立ち寄った。

休憩所には逆コースから上がってきたバイクが何台かとまっていた。

標高2000メートル弱の休憩所から見る空は青が濃い。

休憩所を出発した直後、天候が悪化した。真っ黒の雲が太陽を遮り、チラホラ雪が……

標高が2000メートルともなると道路際に雪が積もり冬山だった。気温はどんどん下がり冬用の手袋では指先が痛い。極寒用の手袋を持ってくればよかったと後悔した。

標高2127メートルの麦草峠では天候が回復して青空が広がった。

ちなみに名古屋から見える伊吹山は標高1377メートル、恵那山は標高2191メートルである。

ここからは蓼科まで下りが続く。温度も徐々に上がってくるので幸せだった。

蓼科から上がるメジャーなコースを次々とバイクが上がってくる。中には薄いジャンバーの秋スタイルのライダーもいた。この先、雪なんて頭の片隅にもないだろう…

下界は暖かくて天国だった。

いい感じの畑が広がっていたのあぜ道に入り休憩。

走ってきた尾根が見渡せた。

まるで北海道のような風景が広がる。

ここでもいい写真が撮れた。

途中、東京から撮影旅に来ている高齢のお父さんが声をかけてきた。

一人で、軽乗用車に乗ってあちこちを撮影旅行しているとのこと。

田んぼの中でカメラを構えている自分を見かけて、わざわざ車を停めて声をかけてくれた。

一人旅をしている人は、他人との距離感を保ってくれる人が多い。

このお父さんもそうだった。

一人旅が好きだけど、人間嫌いではないので、こんな出会いは嬉しい。

  

この先、諏訪湖あたりからは勝手知ってる道なので、ひたすら名古屋に向かって走るのみ。

国道19号線を南下。どんどん気温が上がってくる。

午後7時に自宅に到着

  

全く雨に降られず、天候に恵まれ、いい旅だった。

行き損ねたところは、暖かくなったら行こう。

(10月23日)