6月17日(水曜日)
梅雨に入る前にドローンを持ってバイクで三重、滋賀県境へ
バイクに乗り始め40うん年、その中で出会った絶景ポイントが、ドローン撮影に生かせることになろうとは思いもしなかった。
目的地の国道421号石榑峠はトンネルが開通し、今はなんの変哲もない峠。
トンネルができる前は、一年を通じて通行できる期間がほんの僅かな交通の難所であった。
先日行った岐阜、福井県境の国道417号先の冠山林道や、その北東の国道157号温見峠などは、この地方でも通行止めになる確率が高い道路。
現在、トンネルの三重県側からは、通行止めで峠に行けない。滋賀県側から峠を目指し旧国道へ。これが国道であったのかと疑ってしまうほどの細くて急な坂が続く。山は砂質で道を横切る湧水に砂が流れ出し、ハンドルを取られる。
気持ちの良い緑の中を抜けると峠に到着。
通行規制の看板とコンクリートブロックが目に入る。2トンを超えない車しかここを通ることができず、その通行規制を物理的に守らせるためにコンクリートブロックを二つ設置し、その間を通れる車のみが通行できた。
それだけ崩れやすい地質を走るシビアな道路だった。
その昔ここを訪れたときは、道路の砂にびびりまくり、さらに深い霧で前が見えず、突然このコンクリートが現れ、そこで立ち往生しているトラックにぶつかりそうになったことを覚えている。
今はこの先、三重県側は通行止めなので、ハイカーや鈴鹿山脈の登山に訪れる人が車をとめる場所となっている。
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滋賀県側も山深い
旧国道421号
滋賀県方面にバイクを走らせ、多賀市から国道306号で三重県方面を目指す。
この国道も鈴鹿山脈を越える鞍掛峠があり、バイク乗りが多い国道である。
先の国道421号のように道幅は広く、路面も整備されているので、全般的に走りやすい。平日でもあり、走行するバイクもほとんどなく、連続するコーナーを楽しみながら峠に向け高度を上げていたところ、驚きのことが起きた。
バイクを倒しつつ、ブラインドカーブに進入したその時、前方からビックバイクが横倒しで向かってくる!その後には転倒したライダー!このままではぶつかる!
長年の経験?勘?運の良さ?で、勝手に体が反応。ブレーキではなくアクセルをあけたことで、こけることなく、横倒しバイク砲の直撃も受けず、なんとか切り抜けられた。
振り返ると、横倒しバイクと転倒ライダーは道の真ん中に転がっていた。
ライダーは意識はああるが、肋骨が折れている様子。足先は動くので、足を引っ張ってずるずると道の端へ。
次は救急車の手配。119番へ。なんと!携帯が圏外!!つながらない!!!
困った。
そこに茶髪のやんちゃそうなお兄さんが乗った軽トラが止まってくれた。恐る恐る状況を説明したら、とてもいい奴で、タイヤを鳴らしてUターン、救急車を呼びに行ってくれた。
転倒バイクを横に寄せようとしていたら、上からビックバイクに乗った同年代のライダーが手伝ってくれた。そこに救急車が到着。軽トラの茶髪のお兄ちゃんが案内してくれていた。
日本も捨てたもんじゃないとつくづく思った。今もその時のことを思い出すと目頭が熱くなる…
その後は、滋賀県警がやってきて事故処理
余談だが、茶髪の兄ちゃんは新車の軽トラの慣らし運転でやってきたそうだ。慣らし運転で峠を攻める…なかなかだの強者だ!
約1時間半の足止めだったけど、いつ自分が同じ目に会うかもしれないと思うと、ほかっては置けない。
事故現場(緑のバイクが事故車両、手伝ってくれたおっちゃん、その横にずるずる引きずっていったライダー)(右側のガードレールの向こうは崖)
鞍掛峠のトンネル周辺からも空撮する予定だったが、日没タイムオーバーで今日は帰宅の途へ
いろいろあった一日だったけど、すがすがしい気持ちが残った。
6月29日(月曜日)
波の画像を撮りに静岡県へ
よくテレビのバス旅などの番組で、絶景の道を走るバスを空から追従しながら撮影するドローン映像を見かける。
ほとんどのドローンには被写体を追従しながら飛ぶ機能がついているが、バイクで持ち運びしている小型ドローンはこの機能がついていない。
今日の撮影ポイントは海岸に沿うように国道が走行しているので、手動で試してみたが、これが難しくぜんぜんダメだった。
ありきたりの波の映像は撮れた。