鍵がない

車と家の鍵は分けている。

その日は車でコストコへ。どこにも寄らず直行直帰で自宅に戻った。マンションの入り口でバックの中に手を入れたら

ん?鍵がない…

家の鍵以外にも自転車や実家の鍵が付いて結構ジャラジャラしている鍵束が消えた…

小ぶりなバックの中には財布と手帳しか入っていないので、どこかに入り込むことなない。

   

その瞬間、数年前の悪夢を思い出した。あの時も鍵がないのに気がついたのはこの入り口だった。

結局その時は色々探しても見つからなかった。

こそっとスペアキーを作ろうとしたら、バレて娘が激怒した。

頭にきて

「そんなに責めなくてもいいだろ。俺の責任だから全部替えるわ」

って啖呵切ってシリンダーから全部取っ替えたら約10万円程かかった。

再度取り替える経済的負担より、また鍵を紛失した→ボケた。と思われる事への心理的恐怖が押し寄せる。

落ち着け、落ち着け…

玄関を出てからの行動をおさらい。コストコではカバンを開けてないので落としようがない。そうなるとマンション敷地内か車中に絞られる。念のためコストコに電話したが鍵の落とし物はなし。

車の中が一番怪しいが、シートの下や荷室を隈なく探してもない。ない。ない。

そうだ。

鍵をかけたら、そのまま鍵をカバンの中に納める動作をルーティーンとして守っていたが、この時は車の装備品を手に持っていたので、鍵は手に持って移動していたことを思い出した。

怪しいのは車。

何回も探した荷室の収納スペースをもう一度確認。やっぱりない。

その時、収納スペースの横に並ぶように凹んだスペースがあることに気がついた。

何のためのスペースかわからない、幅5センチほどの凹みが、上から見えないところまで続いていた。

手を入れると、冷たい金属が…

あったぁ!!

そっかぁ。手に持っていた荷物を下ろした時に、鍵をポンと横に置いたんだ。そして置いたことを忘れてそのまま車を走らせた。鍵は凹みの中を滑って見えないところへ…

うーん…

置いたことを忘れたということは健忘症というのか、老いというのか…

やばいぞ

またやらかすかもしれない。

そういえば昔、ライブの機材を下ろした直後に車の鍵を落としたことがあった。

その時は運よく交番に届いていたので、何事もなかったが、もし遠征中にそんなことがあって鍵が見つからなかったら…と思うとゾッとする。

何か対策をしなくてはいけない。

   

ということで、これを購入した。

Apple AirTag

これを鍵束につけておけば、携帯の「探す」アプリから鍵のありかがわかる。

これで今回のような騒ぎはしなくても済む。

費用は一つ5千円ほどかかるが、高額な鍵の交換費用、発見までの狼狽や大騒ぎ、を考えると安い買い物と思う。

このタグは悪用(無断で人につけるなど)対策もそれなりにできているので安心した。

   

年齢を重ねると誰でも衰えてくる部分は確実にある。

それを補うグッズもたくさんあるので、意地を張ることなく素直に使っていこうと思う。

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