空白の一年 2019年10月

2019年10月某日

機体の重量が200グラムを超えるドローンは航空法などの規制を受けます。ドローンというと総理官邸の屋上で見つかったり、イベント会場で墜落したり、ニュースになるのは悪いことばかりです。そのたびに規制が強化されてきました。安全第一なので仕方ありません。

航空法では次のようなルールを定めています。

ドローンを業務として取り扱うとなると、許可、承認が必要な空域での飛行が多くなります。そのたびに国交省の許可が必要となるのですが、一定の条件を具備していれば、一年間継続した包括許可や承認をする制度があります。

今回、「人家の密集地域」での飛行許可と、「夜間」「目視外」「30メートル未満」飛行承認を申請し認められました。

これで自由に飛ばせられる…と浮かれていてはいけません。

これらの許可承認飛行を行うには、安全に関する数々の条件がマニュアルで示されています。その条件を自らの責任で履行し安全な飛行をする義務があることを忘れてはいけません。

 

島での飛行に向けて着々と準備は進んでいます。

 

2019年10月22日(火曜日) から 10月30日(水曜日)まで

今回は、知人と会うため佐世保に寄りました。ドローンなどの機材を車に積み込み、山口(泊)→佐世保(泊)→崎戸港経由江島のプチ観光旅ルートです。

  させぼ四ヶ町のアーケード  10月23日(水曜日)

*10月24日(木曜日)

崎戸港に寄港する「みしま」

フェリー「みしま」が新しい船に! 外観は今まで通りなので違和感はありません。

 

島はいつも通りの穏やかで、のどかな空気です。

ブルーベリー農園の周辺はコスモスが満開

  

羊くんは元気いっぱい

すすきが揺れ、秋の風が心地よい「碁石浜」?

 

*10月26日(土曜日)から28日(月曜日)

今回は大工の林さんのご好意で平島に2泊しました。軽自動車をお借りして探検。

島探検に灯台は必須です。

灯台はヘリポートのずっと先にあります。車ではいけません。

んっ?道?です。これでも…

 

汗かきかき20分ほどで到着?

青い空に白亜の灯台が似合います。

ジャングルを帰ります?

 

次は最北端の石切場へ

ここもジャングルです。

昔は石切場までの道は整備され、トロッコもあったようです。まさにダッシュ島!

石切場に近づくと数々の機械がそのまま残っています。

江島が見えます。

 

青い空と青い海、林さん夫妻や息子さん家族、一緒にビールを飲んだ元海上自衛官のお兄さん… 楽しかったぁ?

そんな平島を後に江島へ

 

 

ドローンを持って行ったのに、ここまで全くその話題に触れられていません。

おかしいですよね…

実は、とんでもないことになりました。

島では風力発電の誘致が進んでいます。島を含めたこの周辺地域は、年間を通じて吹く風が「風力発電に適している地域」と国も推進しています。長崎県や西海市は活性化の起爆剤として数年前から関係した施作を進めています。

現在、西海市では「西海市風力発電等に係るゾーニング計画」により陸上と洋上にそれぞれ事業推進エリアを設け、江島はそのうち洋上の事業推進エリアになっています。

島に行くようになり、この風力発電が島の中で微妙な空気を作っていることに気がつきました。

風力発電には大きな建造物が設置されるので、そこには環境問題など様々な問題が関わってきます。当然、反対意見も多数あります。

島の中でも、超推進派から静観派など様々です。

島民でもない自分にはあまり関係ないと思っていたのですが・・・・・・・・

 

島に渡った翌日の金曜日(25日)、ドローン の飛行にあたって「西海市江島出張所」と「漁協事務所」に挨拶がてら説明に行きました。(江島地区は、飛行規制エリアでもないので説明などの義務はありません。)その際、ドローンの操縦資格証や国交省の許可承認書などを持参し、少しでも不安や疑問の解消に努めるよう丁寧に説明をして、理解はいただけました。

その日は、ドローン機材の調整や飛行場所のロケハンなどを行いました。

 

よく土曜日(26日)の早朝、午前7時

泊まっていた離れの前に人の気配、そしてノック

男性が2名が佇んでいました。話したことはないけど、漁協の人です。

 

「ドローンの飛行は許可できない。」「島民が不安がっている。」「区長さんらも反対している。」

「昨日は許可したが、その後、島の運営審議会メンバーで協議した結果なので島の総意として承知してほしい。」

 

おかしい! 許可? 何の権限で許可? って思い反論しましたが、これから島に関わっていくこともあり、いらぬ摩擦を起こしたくないといった忖度?や、漁協の組合長さんからの電話もあり今回は了承しました。

組合長さんは、「次回は西海市役所を通じて飛行計画などを事前に通知してほしい」というので市役所と連携するために帰り道に寄ることにしました。

だけどおかしい…  昨日、島の方、何人かと話したときにドローンの話題になったけど、みんな好意的で空からの映像を見てみたいとも言っていたのに… 。 

…なんか変な雰囲気です。

この春、以前から福田さんが準備してきたNPOが正式に発足し、これからという時のつまづきは痛い。

どうも一部で「風力発電を反対するネタ探しのための空撮」といった憶測があったようです。

この話を聞いた大工の林さんが、「平島はちょっと前にもドローンを飛ばしているから大丈夫」と言って平島に連れて行ってくれたのです。涙が出るほどの感謝です。

そしてこんな感じの映像が出来上がりました。

編集技術が未熟です??

帰り道、西海市役所へ立ち寄り島での出来事を報告、これからの協力をお願いして900キロの道のりをへて名古屋へ

途中、相棒は20万キロを達成しました。

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